平成30年度 福岡県高等学校サッカー大会 準々決勝         筑紫台×筑陽学園

準々決勝に残ったのは、東福岡と高陵、誠修と東海大学付属福岡。そしてこの日、取材に訪れた、

春日球技場で行われる、筑紫台と筑陽学園。第2試合の九州国際大学付属と豊国学園の8校。

先ずは、11時にキックオフされた筑紫台×筑陽学園を振り返る。

前日の2回戦を6−0で勝った筑陽学園に対し、2−1と競り勝った筑紫台が、どんな戦いぶりを見せてくれるのかに注目した。




試合開始のホイッスルと同時に、筑陽学園の持ち味である、縦に速い攻撃で筑紫台ゴールに迫る。

9分、10分とチャンスを作るが、ゴールを奪う事は出来ず。

対する筑紫台も、フリーキックをゴール前に上げるが、9番西村選手のシュートはミートせず。

20分、前半最大のチャンスが筑陽学園に訪れる。右からのクロスに、ペナルティーエリア内で7番井手口選手が合わせるが、シュートは筑紫台のゴールキーパー三室選手の正面をつき、先取点を奪えない。


すると徐々に、筑紫台に流れが傾いていく。

30分、右サイドラインからのスローイングから、ゴール前にクロスを送るが、放ったシュートは筑陽学園ゴールキーパーの野中選手の正面。

34分には、左サイドから駆け上がった14番小柳選手のシュートは、野中選手の好セーブにあい、惜しいチャンスを逃してしまった。


両チーム、五分五分の戦いを見せた前半は、そのまま無得点で終了した。


後半開始早々、ビックチャンスを作ったのは筑紫台。

後方からのパスに抜け出した、9番西村選手のシュートは惜しくも枠の上へ。



対する筑陽学園も、ここから徐々に攻撃にリズムが出て来る。

3分のフリーキックのチャンスから、13番過能選手が合わせるが、筑紫台守備陣がブロック。

9分には、9番古賀選手がドリブルからシュートまで持って行くが、ここも筑紫台守備陣に防がれる。


11分にも、2番中垣選手のシュートのこぼれ球に古賀選手が反応するが、筑紫台のディフェンスが辛うじてクリア。

守る時間帯が増えた筑紫台だったが、18分に決定機が訪れる。

味方からのオーバーヘッドのパスに、素早く反応した9番西村選手。スピードに乗ったままシュートに持ち込むが、ボールは左へ逸れてしまう。

1点の重みが、時間と共に徐々に重くなり、会場にも緊張感が高まってきた後半26分。

ついにゴールが生まれる。

筑陽学園7番井手口選手のドリブルが、相手のファウルを誘う。キッカーは9番古賀選手。


古賀選手がゴール前に上げたクロスは、ファーサイドから飛び込んだ10番赤司選手が頭で合わせ、筑陽学園が待望の先取点を奪う。

そこからは、試合巧者の筑陽学園が時間をうまく使って、筑紫台の反撃を凌ぎ切り、1−0で勝利し、準決勝へと駒を進めた。



筑陽学園 サッカー部 赤司 匠 主将 

 Q 試合の感想を聞かせて下さい。 

 「難しい試合だったけど、勝つことが出来て良かったです」

 Q 前半は見ていて、五分五分だった印象でしたが、筑紫台はどうでしたか? 

 「同じ太宰府にある学校なんで、負けられませんでしたし、守備が堅かったので苦戦しました」

 Q 後半、攻撃のリズムが良くなりました。監督から何か指示は? 

 「ハーフタイムに、吉浦総監督、青柳監督からキツイ檄をいただきました(苦笑)そこで、もう一度切り替えて いつも通りの、筑陽らしい攻撃のリズムが出てきました」

 Q そして待望の先取点が生まれました。振り返ってみて下さい。

 「あの時は普段と違って、幸一郎(4栗原選手)とニアとファーを入れ替わっていました。良いボールが来たので、 決められて良かったです」 

 Q 今年のチーム、キャプテンから見てどんなチームですか?

 「例年より高さは無いかもしれないけれど、足元の技術が高い選手が多く揃っていると思います」

 Q ご自身は、どんなキャプテンですか? 

 「言葉で引っ張るタイプではないけれど、プレーなどで引っ張って行って、上手くまとめて行ければと思っています」

 Q 次は準決勝です。意気込みを聞かせて下さい。 

 「全国大会出場を目指しているので、先ずは準決勝にしっかり勝って、そして決勝でも勝って優勝して、全国大会に出場したいと思っています」



 筑陽学園 サッカー部 GK 野中 友椰 選手 

 Q 試合の感想を聞かせて下さい。

 「キックミスだったり判断ミスが多くて、チームに迷惑をかけてしまいました。全体を通して、それが反省点です」 

 Q 1−0という僅差でした。こういう結果は、予想されていましたか?

 「筑紫台が、どんどん前から来ることは分かっていたんで、もっと落ち着いてやれれば良かった。自分が落ち着いていれば、フィールドも落ち着けるんで、そこはこれから、もっとやらなきゃいけないと思います」

 Q 危ない場面もありましたが、無失点で抑えられました。一番後ろから見ていて、どうでしたか?

「自分が安定しない分、ディフェンスも少しミスが出てしまった。そんな時でも、前線の選手がセットプレーからしっかり点を取ってくれました。ミスもあったけど、全員でカバー出来たので、そこは良かったと思います」

 Q 2年生で筑陽学園の守護神を任されています。どういう事を意識して、プレーされていますか?

 「こういう大きな大会なんで。上下関係はありますけど、もっと自分を出していかなきゃいけない。後ろから声かけて、やるようにはしています」

 Q 準決勝、そして決勝へと進めば、野中選手の活躍にも期待がかかります。

 「相手が強くなって来るぶん、シュートの本数とかも増えると思います。だからこそ自分が集中してやれば、 (チームの)良いプレーがどんどん出て来ると思う。自分が決定機を止めれば、流れを変えられて、ゴールを決めてくれると信じています。次も勝って、決勝も勝って、全国に行ける様に頑張りたいと思います」   

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